西東京紀行①
- 手舞足踏 なかむら
- 6月5日
- 読了時間: 6分
更新日:3 日前
前回は近況をご報告し、若干硬めの内容でしたが、今回は気楽に、先日行った西東京巡りの記録を兼ねて書いていきたいと思います。
①とナンバリングしたのはこれからまだまだ西東京を開発する気だからです。
私は、訳あって家から離れた場所に行けば行くほど不安になってしまう性質がある一方で、一度行った場所とその周辺は自分のテリトリーにすべく偏愛する傾向にあります。
今回は中央線三鷹駅からスタート。
最初の目的地は、駅から徒歩10分程の場所にあります𝐒𝐚𝐢𝐧𝐭-𝐃𝐞𝐧𝐢𝐬 𝐂𝐚𝐟é (サンドニ・カフェ)さん。

ネットで見つけ、写真からもはっきりと伝わる美味しさに惹かれランチを食べに行きました。
商品はもちろん、使っているものへの愛着や仕事の楽しさが伝わってくるXの投稿に魅せられて、いつしか憧れの場所になっていました。
たくさん食べるぞと意気込んでいたものの、複数種類食べるにはひとりでは分が悪い。
結構サイズ感が大きいと噂だったので急に不安になった私はランチから店の外の小窓で受け取れるクレープの列に変更させてもらい、今回はクレープに集中しようと決めました。
“上限2枚まで”という記載を見たら、もちろん2枚食べます。
ラム酒が香るシューガークレープ。

1枚目を食べながらもう1枚を待つ。
ラム酒の素晴らしい香りとグラニュー糖のザラザラ、シャリシャリ感。かつてない程サクサクしたユニークな生地。
いくつかの食感の重なりや香りを確かめるように食べていたらもう1枚が出来上がる。
ふたつ揃った所で邪魔にならないよう立ち去ったはいいものの、どこで食べていいかわからず歩きながら食べることに。
2枚目は紅茶クリーム入りのクレープ。

クレープといえば一般に焼きたての熱々もちもちが人気ですが、このお店のクレープはパリパリ、サクサクとした食感。
ここでは焼きたてを敢えて一度冷ましていると書いてありました。
生地の中の糖分を焼いて飴化させ、冷やし固めることでパリパリ食感を強化しているのかな?
少しほろほろとしていた気もして粉糖を使っているのかな?
もしかして卵白のみでメレンゲにして焼いてるのかな?
気になることがたくさん。企業秘密だろうからそれがわかる日は来ないかもだけど。
自分で作るときなどに色々実験してみたいと思います。
もう一つ気になったのは、生地の香り。
熱々のクレープは卵の匂いがすることがあって、それも好き嫌いが分かれると思うのですが、卵臭のない洗練された生地はかなり私好みでした。
特にシンプルな砂糖のクレープではあの香りは少し邪魔になる気がするので絶妙な引き算といった感じ。
ちなみに紅茶のクリームは香りのエッセンスがギュッと濃縮されていて、ボディの強いしっかりした味わいとクリーム本体の濃厚さ、そこを駆け抜ける紅茶のトップノートの香りは爽やかで鮮やか。これもバランスの妙!!
音楽で言えば中低音パートが多福感のあるメロディを奏でる中、フルートやピッコロが吹き抜ける風のように対旋律でその上を楽しげに滑っていく感じ。
例えばチャイコフスキーのくるみ割り人形の『花のワルツ』とか聞くとイメージしやすいかもしれません。
ちょうど3拍子もクレープのサクサクした感じが出てますね。
次回は人と一緒に行ってランチとクレープ、他のデザートも座ってたくさん食べたいなと思いました。
家が近ければしょっちゅう通いたいし何ならここで働かせてもらいたいくらいの素敵なお店でした。
三鷹駅まで戻る途中、行きで気になっていたおせんべい屋さんのもち吉さんにも立ち寄りました。
絶対美味しいじゃん、という定番のものからエビチリ味やアーモンド入りのせんべいをカラメリゼしたものなど意外にも洒落たラインナップ。
いくつか購入して謎の力水をいただきました。
三鷹から吉祥寺と西荻窪の間くらいまで結構暑い中歩いたので後々この水に救われました。

道に迷いながら井の頭公園も抜けて吉祥寺駅を通過後、西荻窪方面に。
最近ハマっているイタリア郷土菓子を求めて遥々Stefano Annaさんへ。
可愛らしいお菓子が並び、その品数の多さに何を買うべきかと若干パニックに。
でも安心してください。焼き菓子のバラエティパックなどもあるのでとても親切。
ショーケースの要冷蔵のものもいくつか厳選して購入。


翌日、家で要冷蔵のお菓子を食べてたまげてしまった。もう驚くとか、びっくりするとかじゃなくて、たまげる。
感覚的にその語感がやけにしっかりくると思ったんですけど、調べたら、
たまげる=魂消る
らしく、俗にいう召天とか気絶しそうな美味しさとか、不謹慎且つ大袈裟だけど死ぬほど美味しいとか、そういう類のパンチ力を持つ言葉。
素朴で優しい焼き菓子もすごく美味しかったけど、イタリアのシュークリーム、ビニエのチョコレート味に圧倒された。
私は生クリームや焼き菓子にたくさんアルコールを入れるタイプなので、忖度なしの直球アルコール使用のお菓子が大好きなのです。
香りも良くなる上にクリームの重さが嘘のように軽やかになるから。
チョコレートとラム酒の香りに魂が抜けそうになりながらビニエを食べ、また必ず行くと誓いました。


ちなみにこのマルメラータもイタリア郷土菓子の暖かさと良さを感じる、とても好みの味でした。
クッキー生地にマジパンとあんずジャムを挟み両サイドをチョコレートディップしたお菓子。
変な話ですが、込めた想いがそのまま人に届く感じのお菓子だなと思いました。
次回行った時も必ず買うし、大事な人にも、心が渇いて弱っている人にも手渡したくなる素晴らしいお菓子です。

さて散歩も佳境。
暑い中1時間くらい歩いたので途中住宅地の中にひっそりと佇むカフェにてアイスティで涼を取りました。
WOOD STOCK
ここは都内にいることを忘れる、ある種、郊外のペンション感満載の味のあるカフェでした。


次なる目的地は
フランス雑貨 Boite ぼわっと
おしゃれでありながらどこかパリの雑多な店を思い出しました。マレ街とかの。
ここでは友達のプレゼントと…自分用にピアスを買ってしまった。
もしお会いした際に私が片耳にザクロのピアスをつけていたら、それがそれです。
アンティークのお皿なども品揃えが豊富でゆっくり見たかったのですが、結構ここに来るまでにエネルギーを使ってしまい、充電が20%くらいの携帯みたいになってきたので色んな意味でセーブモードに。
今度は脳に余力のある時に行きたいです。
そして伏見通りという商店街を抜けて西荻窪駅に着き、フィナーレ。
商店街の途中に突然の鳥居。
伏見稲荷神社の分社が近くにあるっぽいので次回は立ち寄ってみようかなと思います。
先日、伊勢原に行った際にも商店街に突然の鳥居があり、なんだかとてもいいなと思いました。
建物や屋号が変わり続ける街の中で変わらないものがある安心感というものに救われます。

長くなりましたが、三鷹から西荻窪駅までの西東京の旅の記録、いかがでしたでしょうか?
今回行ったお店以外にも本当にたくさんの気になるお店やスポットがたくさんあるので、また何度も何度も足を運ぶことでしょう。
ありがとうございました。
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